- 本のコト
- ノンフィクション

『Movable Type ブログテンプレート&デザインガイド』エ・ビスコム・テック・ラボ / 毎日コミュニケーションズ
Movable Typeで自サイト内にblogを作ったわけだが、某所からテンプレート拾ってきて適用させただけで、ほとんど何もカスタマイズせず仕舞である。リンクすら張ってないなあ。やろうやろうとは思っているのだけど。
各無料ブログサービスにしといたほうが、何かとラクチンであることはわかっているのだが、この軽さには代えがたいものがある。それに、やっぱりいつか自由にいじりたいとも思ってるし。
一応、その日を目指して構造だけはベンキョーとかしてるのである。『標準ハンドブック』とかも読んだし。
実は、ラーメンページの『ら喰い控帖』のブログ化を密かに目論んでいて、これまで書いてきた4年分のコンテンツをデータ整理し、blogにインポートするところまでは出来ているのである。
あとは、いかに見せるか、というところで、この本の出番である。
この本は、ベーステンプレートを基本に、各パーツを組み込んでいくというMovable Typeの構造を意識させた造りになっていて、電子ブロックのように各パーツを組み合わせてさまざまなデザインのblogを実践的に構築しながら、その構造が勉強できるというなかなか優れた教科書になってると思う。
で、まあボツボツ作ってるわけですが、なんせインポートしたコンテンツの量が大量なんで(1食1エントリーとして900エントリー超になる)、カテゴライズがまず大変っす。
いつになるやら。
『放送禁止映像大全』天野 ミチヒロ
- 本のコト
- ノンフィクション

放送禁止映像大全/天野 ミチヒロ/三才ブックス
つい本屋で手にとって、手頃な値段ということもあり、購入したいという誘惑に勝てなかった。
抗議や自主規制から地上波での放送が叶わなくなったり、ソフト化が困難になったりしているテレビドラマ・アニメ・劇場映画・ビデオ作品等全263作品を解説した書籍である。
実際には『放送禁止』にはなっておらず、見る事が出来る機会が少ない作品だけだったりするものもあったりしてタイトルに偽りありだし、1作品の解説が見開き2ページという制約の中で書かれており、実際何が問題となったのか具体的な経緯がわかりにくかったりという点もあるのだが、まあ所謂そうした括りの「カルト映像」が一覧できるという意味では便利な本である。
有名どころでは『ウルトラセブン-遊星より愛をこめて』や『ジャングル黒べえ』『アパッチ野球軍』『恐怖奇形人間』等から『めくらのお市』『サンダーマスク発狂』『獣人雪男』等まで。
読んでいて思ったのは、「ああ、今はこんな作品までもソフト化されてるんだなあ」ってこと。あれだけ原版がないと言われ続けてきた『タイムトラベラー』なんかも、知らぬ間に一話だけだが発掘されてソフト化されてるみたいだし、『バンパイア』のBOXセットが出てるなんてのもオドロキだった。
「放送禁止映像」は言い過ぎだが、「いわくつきカルト映像大全」ぐらいの感じで、興味のある方はいかが?
- Permalink
- Track Back [1]
- by eleking
全員集合でオールスターなのだ!! 光文社文庫―赤塚不二夫傑作選
- 本のコト
- マンガ

全員集合でオールスターなのだ!! 光文社文庫―赤塚不二夫傑作選
竹書房から遂に昨年末よりリリースされている『おそ松くん』文庫を買わなければと思いつつ、そのままになっている。
『おそ松くん』は、僕のマンガ体験のルーツとなった作品で、曙コミックス版の数冊を幼い頃ボロボロになるまで繰り返し読んだものである。
昨日BOOK OFFで一昨年出たこの傑作選を見かけたので、ついつい買ってしまった。この何故か突然光文社文庫から3冊のみ出された傑作選も発売当時、買おうか迷いつつ、そのままになっていたのである。
さくさくと読むにつれ、さまざまな記憶が蘇る。
『ア太郎』『バカボン』も好きだし、『レッツラゴン』も凄いと思うけども、幼心になにより『おそ松くん』で刷り込まれたのは、それら赤塚作品全般に伝わっていく、キャラ立ちの凄まじさかなあ。イヤミ、チビ太、デカパン、ダヨーン等個性豊かなキャラクター達がこれでもかと出てくる。六ツ子であるということ以外には比較的無個性な、主人公であるおそ松くん達との対比も見事。
これが手塚作品のようなスターシステムとなり、おそ松くんの後半では各種映画等のパロディ作品として結実している。ここら辺は長谷邦夫の手腕なのかな。
この傑作選第1巻は、それらキャラクターが概観できる便利編。赤塚入門編として入手し易さからも手頃かな。
- Permalink
- Track Back
- by eleking
- 本のコト
- 日本文学

『あ・だ・る・と』高橋源一郎/集英社文庫
高橋源一郎は好きでよく読んでいた...なんて思っていたら『ペンギン村に陽は落ちて』を最後に、小説はずっとご無沙汰であった。15年も読んでないのね。つか途中随分出してらっしゃらなかったみたいだけど。
これはいかん、フォローしていきましょうと思って手に取ったのがこの『あ・だ・る・と』。その理由は先般亡くなった某女優の追悼の意味を込めたというわけでは特になく、BOOKOFFで探して見つかったのがとりあえずこの本だったというだけのことでタイミング的にはまったくの偶然なのだが。
偶然とはいえ、その女優とこの小説とはまったく無縁とはいえない。その女優こそ登場するわけではないが、彼女と深い縁のある平野勝之監督を模したと思われる人物がこの小説の主人公として登場するからだ。
内容はAV業界の現場がリアルにかなりエグく描かれていて、その現場もキワモノ系の嚆矢と目される某メーカーを明らかにサンプルにしていると思われ、良いコの皆さんは読んじゃダメよと云いたくなるような場面が続いたりもするのだが、最後は何故かリリカルに、ある種無理やり壮大なテーマをちらつかせつつ終わる。
途中の某メーカーの現場や実在人物を連想させる描写が続くところは、あまりにもまんまじゃないの、なんかサブカル系のルポを読んでいるかのようなキモチにさせられもしたのだが、読み飛ばそうとしても文章がスラスラ頭に入ってくる。
やっぱセンセイ、文章うまいわ。
- 本のコト
- ミステリ

『翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件 』麻耶雄嵩
新本格系で読んでない作家は結構多くて、他に有名どころだけでも、我孫子武丸、依井貴裕、二階堂黎人、西澤保彦等諸氏の作品が未読である。
別に読まなくてもいいなと思う作家もいるのだが、やはり気にはなる作家も何人かいて、麻耶雄嵩もその一人だった。
で、遂にそのデビュー作『翼ある闇』を読んでみた。もはや15年近くも前の作品になるわけね。
賛否両論どころか、絶賛と酷評を同時に浴びた作品ということは知っていたのだが、僕はダメだった、やっぱ。
まず文章が読めない。普段、飛ばし読みが出来ない人なんだけど、この作品に関しては飛ばして読んでちょうどいい感じ。じっくり読もうとしてもいろんなところが引っかかって、読み進める意欲がなくなるばかり。
それでも第2部に差し掛かり、探偵役が交代するあたりからは、どんな展開になるのだろうという興味だけでグイグイ引っ張られてはいったのだけども、あまりの展開に、こらまともに読んだらアカンと心の眼を閉ざしてしまったので、後はもう何が起こっても気持ちはフラットライン。
次作以降を読むかどうか。読みたくないけど、何をやっているのかは知りたい気もするし。どんなトンデモないことになってるかということに興味はある。それは清涼院流水にも同じ気持ち。
BOOK OFFで100円コーナーにあったら、買うとするよ。ま、コレも100円コーナーで買ったんだけど。
- 本のコト
- SF

輝く断片 / シオドア・スタージョン <奇想コレクション>
ああ、スタージョンがこんなにたくさん訳される時代が来るなんて! スタージョンの新しい単行本がこんなにずらっと書棚に並ぶ日が来るなんて!
という少し古めのSFファンの感想ももう見飽きた感もあるが、何を隠そう復刊ドットコムに『一角獣・多角獣』のリクエストを出した経験のある私メもその感想を抱く一人ではあるわけで。
学生の頃、人生初の失恋経験の直後に『一角獣・多角獣』を読み、その独特な人と人との触れ合いに関する考察に心打ち震え、それまでの『人間以上』という名作SFを書いた作家という漠然とした認識からMost Favoriteな作家に格上げとなって現在に至る。
奇妙な設定に幻惑されたままボヤボヤ読んでるうちに、突然ガツンと胸の奥の方のとある部分を鷲掴みにされ、そのままどこかに持ち去られてしまうような感覚がこの作家の一部の短編にはあって、人を恋うるような時、人さみしい時にその共振はいっそう高まる傾向にあるのかも知れない。
反面、何かかけ違うと、波長の合わぬままに読み終え、なんだかよくわからないなあ、で終わってしまうこともある。
この『輝く断片』では、後半の収録作になるほどその鷲掴み度は高くなっているようで、現在幸いにも特に人さみしい状態というわけではないにも関わらず、充分に魂が揺さぶられる経験が出来た。
誤解をして欲しくないのは、スタージョンの短編が人恋しい状態を優しく救ってくれるわけではない、ということ。人と人がわかりあえるなんて幻想だ、とも思わされるようなある種の共通理解不可能性の認識が、寂しい心にじんわりと塩を塗ってくれるような、そんな染み込み方をするのだ。
『ルウェリンの犯罪』や表題作は、いずれも再読になるが、やはりそうした思いを新たにできる傑作であると感じた。
『靖国問題』を読みました。
- 本のコト
- ノンフィクション

靖国問題 高橋哲哉(ちくま新書)
ご推察の通りあまり得意な分野の本でないのだが、何故手に取ったのかというと、近頃また世論を賑わせている話題にタイムリーなベストセラーになっているからということよりも、著者高橋氏のナゴヤ時代に教えを受けたことがあるからというまったく持って卑近な理由からである。
うすらぼんやりと新聞を読んで「靖国問題」といわれる「問題」の何が問題なのかわかったようなつもりになっているだけの僕のような人間にとっては、明晰に問題点を切り分け、目の前にきっちり差し出してくれる腕のいい肉屋のような本である。
「戦争で亡くなった人を偲んだり追悼したりすることの何がいけないんだろう?」「自分の国の戦死者を弔うことに他の国に何故とやかく言われなきゃならないのか」という無邪気な疑問には、靖国神社の役割は「追悼」ではなく「顕彰」にあり、それはすなわち「戦死の悲哀を名誉に換え、国民を新たな戦争や武力行使に動員していく」装置として機能してきたことを繰り返し実証することで答える。
新たな国立追悼施設(第二の靖国)の誕生を牽制しつつも、問題は施設そのものではなく「政治」にあると論ずる第5章が白眉であろう。
著者は最後の最後に明快な結論を導いた上で「靖国問題」を解消するための方策を打ち出しているのだが、それを読んで納得する人ばかりではないだろうなあと思わせるのがこの問題の根の深さなんだろうか。
- Permalink
- Track Back [1]
- by eleking
SFベスト201
- 本のコト
- SF

SFベスト201―SF handbook 伊藤典夫編
ここ数年SFを全然読んでないが、久々に捨て置けない本が出てしまったので、高い本だが珍しく購入。
ちょこっと噂に聞いていた本がこれかあ。
基本的には80年以降に翻訳出版された海外SFの話題作・注目作を年代と逆順に並べ、海外SFの猛者達が1ページずつ解説したもの。
2000年末までの作品が紹介収録されているので、ちょうど前世紀末の20年間に翻訳出版された海外SFガイドということになる。
この手の本にはつきものの、「あの本は」「あの作家は」ということは当然あるわけだが、ざっと一覧を眺めていてさほど違和感は感じない。
それは僕がこの本の紹介者の方々を中心とする世界にほんの少し触れていたからに他ならないんだろうなあ。つまり良きにつけ悪きにつけ影響されたSF読書をおこなってきたということなんだろう。
その割には、ここに紹介されたものの半分も読んでないことに改めて気づいて情けなくなったけども。
やっぱこうしたものを読むとそれなりにSFマインドが活性化されるので、未読の消化に励もうかなあ、という気も起きてくるものだね。
- Permalink
- Track Back
- by eleking
- 本のコト
- ノンフィクション, マンガ, 日本文学
たまには読んだ本の中からピックアップして感想でも。

『阿修羅ガール』舞城王太郎/新潮文庫
舞城は読まず嫌いでずっと放ってあったのだが、昨年ようやく『煙か土か食い物』を読んで、こりゃやっぱ読まねばと『暗闇の中で子供』を続けて読んだが、こちらはイマイチ。後が続かずそのままになっていたのだが、初のジャンル外(?)作品が文庫になったので読んでみた。
ところどころはすごく良かったりするんだけど、全編通じるとちょっとツライ。高速で野蛮な文体にあぐんでしまうところがあって、リズムに乗れそうで乗れないというか。町田康なんかだとそのまま身を委ねてしまえるんだけど、舞城の場合はこちらに身構えてしまう部分があって、イヤあんたの自由にはならないワという感じになってしまう。ま、相性の問題でしょうが。

『失踪日記』吾妻ひでお/イーストプレス
出たのは大分前に知っていたが、ボヤボヤしてる間にベストセラーになってしまいつつあるようだ。慌てて買って読む。
『不条理日記』を読んだのは、SFに目覚め、しばらくしてハマリかけ始めた中学時代。ご多分に漏れずかなりの衝撃を受け、何度読み返したことやら。
この『失踪日記』、実体験とのことだが、テイストはあの懐かしい『不条理日記』にやはり通じている。リアル不条理というかなんつーか。
凄絶なドキュメントであり、静謐感溢るるファンタジー。

『「芸能と差別」の深層』三國連太郎・沖浦和光/ちくま文庫
仏教史や民衆史にも造詣が深いベテラン俳優と民俗学者が芸能の起源周辺を中心に語り合った対談集。
同好の士としてお互いをある程度知り尽くしているようで、対談そのものは予定調和的に推移するので今ひとつ盛り上がりにかけるが、語られている内容は非常に興味深かった。
4分の1ぐらいは三國連太郎の半生記とともに語られるので、そこら辺要注意。僕には面白かったが。