『ブラック・ジャック』が本木雅弘〜?!
と、番組表を見た誰もが思ったであろう番組が、 今春の特別ドラマでTBS系3月31日夜9時より放送された。
かくゆう私もTV情報誌でその情報を得ても、ほとんど無視状態、気にも留めていなかった。
『ブラック・ジャック』の映像化にはあまり評判のいいものがない。一番有名なのは加山雄三主演のTVシリーズだが、原作とは似ても似つかない、どちらかといえば江戸川乱歩シリーズのテイストに近いものがあった。宍戸錠の大林映画と隆大介のVideo作品は未見であるが、やはりあのブラック・ジャックのキャラクターを実写でやること自体、イロモノ的な雰囲気がプンプンしてくるのである。
で、その日も『ミュージックステーション』で、SPEEDのラストスタジオライブなどを、のほほんと見ていたのだが、終了後何気なくチャンネルを変えると、この本木雅弘版『ブラック・ジャック』が放映されていたというわけである。
そういえばやっとったのお、という感じで見るともなく画面を眺めているうちに引き込まれ、最後まで見てしまった。このドラマを見ないわたしが、である。
なんの予備知識も持たずに見たわけだが、カットの撮り方等から、『ケイゾク』のスタッフがやっとるのかな、ということはすぐわかった。案の定演出は堤幸彦である。やはり映像が独特、である。
本木の『ブラック・ジャック』は意外とハマッていた、と思う。異論もあろうが。いわゆる「変な人」なんだが、コミカルかつシリアスに造型されたキャラクターをしたたかに演じていた。
ピノコは何故か双子(?)の設定で、ユニゾンでしゃべっている。これまた斬新な設定だが、変なキャピキャピアイドルだされて「あっちょんぶりけー」とかやられるより、よっぽど原作を汚してない。
ヒロインの永作博美は、『週末婚』等内牧ドラマを引きずるかのような熱演であったが、それほど嫌味はない演技と思う。
でもドラマを引き締めていたのは、やっぱ悪役の岸部一徳だろうね。さすがです。
や、なかなかでした。半分見逃したけど。
再放送なりビデオ化されたら、一度見てちょ。
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