エレキングブログ前夜
名古屋エレキング倶楽部 ブログ以前の読み物 1997〜2005(再構築版)
1997年6月8日(日)ELEKING'S CHOICE / BOOK

ソウヤー『ターミナル・エクスペリメント』はやっぱり読んでおこう

早くも翻訳なったロバート・J・ソウヤーのネビュラ賞受賞作『ターミナル・エクスペリメント』を読んだ。
 ここんとこ続いている個人的なSFブームのきっかけが同じソウヤーの『さよならダイノサウルス』だっただけに、大変期待して読んだ。今回のテーマは、解説によれば臨死体験と人工生命ということになる。これまでの作品に比べて、テーマがテーマだけに近未来サスペンスといった感じで、あまりSFを意識しなくても読めるような気がするのだがどうだろう。その分だけ僕にとっては、もの足りない読後感とはなった。いやけっしてSFではないなどと言うつもりはなくて、立派なSF的想像力を駆使した作品とはなっている。ただちょっとビックリ度が足りなかったかなといった程度である。
 500ページ余りの大部の著ではあるが、スラスラ読めることは言うまでもない。SFを普段読まないといった人、でも『パラサイト・イブ』とかは読んだよ、という人には是非勧めておきたい。

1997年6月8日(日)ELEKING'S CHOICE / MUSIC

MOON CHILDついにブレイクか?

 ELEKING COUNT DOWNでも再三取り上げてきたMOON CHILDが、TVドラマ「FIVE」の主題歌「ESCAPE」で、各チャートのベストテン入りを果たしている。おお、やっとブレイクか? という感じであるが、ポスト・ミスチルになる可能性があるグループと思っていただけに、今後の展開が気になる。
 今回の「ESCAPE」は、スパイ物風のイントロをフューチャーしたあざとい作風で、悪くはないが、けっして最高傑作などではない。これをきっかけにミスチル、スピッツの時のように過去作に注目が集まってくれれば(といってもまだアルバム一枚だが)、評価が上がるであろうか。

1997年6月8日(日)ELEKING'S CHOICE / VIDEO

『超光戦士シャンゼリオン』は惜しいなあ

近所のビデオ屋がKIDSビデオ200円レンタルになっていたので、娘用のドラえもんやクレしんと共に、見たい見たいと思っていた『超光戦士シャンゼリオン』のVol.1を借りてくる。従来のヒーロー物の設定をひっくり返した設定(主人公が軽い、ヒーローになって有頂天となる、等)や、美形揃いの登場人物等で、一部で評判になった作品だ。ご存じない方は「リンクでポン」で、全話解説してあるホームページにリンクしてあるから、ご覧あれ。
 ざっと4話分見たわけだけど、惜しいね。キャラの演技がヘタというのが、一番の欠点。棒読み台詞とは言わないが、それに準ずる演技力が、折角の軽みのある世界を、単にスカスカの世界にしてしまっている。その他の部分は造形にしろ、CGにしろ合格点なのになあ。ま、最近の戦隊物とか全然見てないわけですから、比較は出来ませんがね。
 でも、最近のTV東京って「エヴァ」といい「ウテナ」といい、これといい、ちょっと変わったアニメ・特撮の宝庫なのか? こっち方面は全然チェックしてないからなあ。「少女革命ウテナ」とか、設定だけ見ると相当ヘンだけど、面白いの?

1997年6月22日(日)ELEKING'S CHOICE / BOOK

ランズデールの『ムーチョ・モージョ』は、要チェック

いや、ノーチェックでした。ジョー・R・ランズデールという名にはなんとなく聞き覚えはあったものの、本屋でこの本が目に留まった時には、誰すかこれ、と全然ピンと来なかった。解説にも書いてあるとおり、SFマガジンのスプラッタパンク特集にて本邦初お目見えだそうで、当然その号は買っているが、読んじゃいない。もっとも、いつの話だよ、90年5月号って、ってことなんですけどね。
 だから、当然、第1弾の邦訳の『罪深き誘惑のマンボ』も読んでないし、出たことすら気づいていない。ま、しかし今回、寺田克也氏のカバーが気に入ったこともあってか、なんとなく魅入られたように購入し、あれあれと読了してしまって、慌てて前作を探すはめに陥っている。
 この本は、スプラッタパンクではなく(作中出てくるその手の描写に片鱗は伺えるものの)、作者の好評シリーズ「ハップ&レナードもの」の評判の高い第2作である。SFやホラー的な要素は基本的になく、ミステリに分類して間違いはないシリーズのようだが、今作をみてもミステリ的な興味はあまり湧かず、どちらかというと主人公二人の掛け合いとか、ちょっとした心理描写や、筋運びの妙に、抜群の旨味を感じた。
 いや、なかなかいいです。今後の邦訳に期待。

1997年6月22日(日)ELEKING'S CHOICE / TV

『総理と呼ばないで』終了

1回も欠かさずドラマの連続ものを見たなんてのは、オレ史始まって以来の事かもしんない。いや、アニメとか入れても多分そうだな。どんなに評価し、どんなに続きが気になる展開であっても、何らかの要素でスコーンと1回ぐらい抜けてしまったりするものである。1回ぐらいならまだしも、見逃した事でどうでも良くなって、それ以降その番組を見なくなるなんてことも多々あった。大体が持続力に欠ける奴なので、連続ものとかシリーズものは、本質的な好悪は別にして、体質的には苦手だ。これ、今改めて気付いたのだけど、ホントそうだわ。「ヤマト」「ガンダム」なんてものも全部見てないぞ。「エヴァ」を今に至って1回も見たことないのは、あれを24話だか延々と見続けるのが、見る前から苦痛だからだ。そういう意味ではマニア意識に欠ける所、大なものがある。
 前置きが長くなったが、以前にも触れた『総理と呼ばないで』が6/18、全11回で無事終了した。一時は脚本の遅れとかで途中打ち切りとの噂も出ていただけに、まずはホッとした。毎回毎回のドタバタ・コメディ的展開に加え、全体で一つの大きなうねりを持った構成も、まあ成功している。欲をいえば、もう2回分くらい欲しかった気がするが、それぐらい盛りだくさんの内容であった。話によれば、毎回60分以上となる脚本ができ上がってきたそうで、カットされた部分も多々あるという。伏線で勝負するところのある三谷脚本だけに、その作業はかなり辛かった事であろう。最終回もこれまでの伏線がいろいろと効いていて、ああ見逃さずにきて良かったと思わされた。
 とはいえ、そういう事情があったにせよ、脚本のあちこちに不満というか、もの足りなさを感じたのも事実ではある。その上でこのドラマを評価するのは、やはりキャスティングの妙にあろう。すべてのキャスティングがぴたりとはまっていて、それぞれの演技を見ていて実に気持ち良かったということだ。西村雅彦のみ、いつ爆発するかと思って見ていたが、ついに爆発せずじまい。おやおやとは思ったが、端々で地味な演技が効いていたので、これもありかなと思う。そうして見ると、やはり主席補佐官役は西村以外考えられなかったりする。見事に嵌められてしまっているわけだ。
 今回、私見のベストキャストは、小松政夫、小林勝夫、戸田恵子、鶴田真由あたりか。佐藤藍子、藤村俊二あたりも良かった。
 小林信彦は、これより『いいひと』を誉めていたが、いやはや。志は分かるんだけど、『いいひと』でいいのは伊藤四郎ぐらいのもんでしょ。あれで草薙を誉めるというのは、僕はどうかと思う。余りに当たり前過ぎてつまらないぞ。
 というわけで、今期は結構ドラマを見ていたので、又書く機会があれば別に。『ギフト』とかね。