やっと読了。あー、しんどかった。
好きだけど苦手な作家ジーン・ウルフ。もどかしいほど読み進めるのが遅くなってしまうのだが、途中でやめることが出来ない。
これだけ時間をかけてジリジリ読んでも、この本の企みの3分の1もわかってないのだろうなあと思うと悲しくなってくるね。
集中力のない僕がボヤボヤ読んでいると、皆目何が書いてあるのかわからなくなり、ところどころ字面を追うだけになってしまうが、またしばらくすると作中にグイと引き戻される、そんな繰り返し。
かなり昔(それこそ20年ほど前)、シュノー先生に勧めれられるままに読んだ表題作はやっぱり好き。企みがすべてわからずともいい話とわかる。
「死の島の博士」が一番話の筋自体はすっと頭に入ってくるのだが、難易度は高い。
すべての作品が「読むこと」をそのテーマのうちに持っており、その人の『読書』というものに対する試金石になっているかのような作品集であった。
最後に、なんとなく気に入ったフレーズ:
「人間はこみいった猿だよ、ニコラス」
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Comments [2]
シュノーさん
>かなり昔(それこそ20年ほど前)、シュノー先生に勧めれられるままに読んだ表題作
勧めたっけ?(笑)
オレは「眼閃の奇蹟」がベストだと思うけど、どう?
elekingさん
>勧めたっけ?(笑)
普通に勧められたかどうか覚えてませんが、センセイの話を聞いて、マガジン探して読んだのは間違いないっす。「接続された女」とかもそうだっけ。
>オレは「眼閃の奇蹟」がベストだと思うけど、どう?
面白かったですね。でも、やっぱわかりやすくはないなあ、と。こちらの視点がぶれちゃうからだろうけど。