ゲーテ『若きウェルテルの悩み』なんざ読了。
四十過ぎのおっさんが読む本とも思えんが、初読だし。
前半、たるいなあ、きついなあ、と思って読み進めると、後半になって俄然面白くなる。
特にそこで何が起こるというわけでもなく、ある種の予定調和的に話は進んでいくのだが、話の結末として自殺を決意して、実行するまでが異様に長い。
ありとあらゆる準備をし、ふんだんに未練をふりまきながら死に向かっていくのだ。
これで死ぬのかと思っていると、平気で夜が明けたりしている。
おいおい、まだ死なないのかい、と声をかけたくなって来た頃にやっと実行するのであるが、その時点から息をひきとるまでもかなり長い時間が経っているというオチ。オチなのか!?
時代が時代なんでいちいち大げさといえば大げさなのだが、このある意味潔くなさというか身も蓋もなさ加減は新鮮なものを感じるなあ。
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