今年度、第33回川端康成文学賞受賞作ということらしい。
三編収録。
表題作と次の「波を待って」ともに静謐感漂いじわりと読ませるが、終盤に来て物語ががさごそっと動く。
あらそんな話になるの、という唐突感がちょっと残る。
文章は読みやすい。
女性の生理を描くような部分があっても、何故かそれほど生々しさを感じずにすらっと読める。特有の乾いた感じがある。
最後の「45文字」は、ちょっと設定に無理がありすぎるようであまり頂けないなあ。
『タタド』小池昌代
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