評判が良いので、いつか読もう読もうと思っていた。
BOOK OFFの105円均一で3冊同時に見つけたので即確保。年明け一発目に読んでみた。
この手の小説を読むのは久しぶりだなあ。
SFから随分離れていたということもあるのだけど、元来、実はこうした設定の話はちょい苦手だったりする。
流行当時、サイバーパンクに乗り損ねたのも、そんなところがある。
この作品も個人的には余り乗れないままスタートしたが、ところどころ引っかかりどころがあって(主に言葉[というか単語]の使い方)、それが気になって読み続けていると、2巻目の後半から始まるカジノシーンに世評通り惹き付けられた。
特に3巻目冒頭からのブラックジャックの場面、描写は秀逸。
全体を見通したとき、このカジノシーンの長さは明らかにバランスに欠けるのだが、そのいびつさがまた良い。
そこが終わってクライマックスに入ると、場面としては盛り上がるのだが、また個人的にはノレなくなってそのまま終わってしまった。
次作を読むかどうかは微妙。
でも、件の場面を読んだ価値はあったよ。
『マルドゥック・スクランブル』全3作 沖方丁
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