『聖女の救済』東野圭吾
『容疑者Xの献身』に続くガリレオシリーズ最新長編。
やあ、これが映画第2弾になるのかなあと思いつつ、旬のうちに読んでしまおうと読み始めたら、あっという間に読み終えてしまった。
さすがのリーダビリティ。
淡泊な感じは相変わらずで、映画にするには地味な話だが、まあ『容疑者X』にしたところでそんな派手な話ではないわねえ。
どの女優がゲスト役になるのか、と考えながら読むのも一興かも。
トリックはまさに「ありえない」もので、意味ありげに撒き散らされた伏線がそう繋がるかあ、と感心したが、湯川の言う「虚数解」っぽさをもっと醸し出してくれたら良かったのになあと贅沢な言い分。
好き嫌いはあるだろうけど、このぐらいのクォリティを保ったシリーズに対して他に文句はない。