ずいぶん前に読んだ江口のホームページ上のラーメンに関する対談が本にまとまった。
大半が読んだもので、新作語り下ろしはほんの少し。
まあ、それはいいとしてもその過去の対談が古いのよ、これが。
表紙に「2000-2008」とあるけども、半分以上は2003年までの対談。
ま、それも我慢しましょう。
しかし、この二人のラーメン屋に対する偏った愛情は、ちょっと鼻につく。
辛口、といえば聞こえはいいが、支店を作る店はダメだの、並ぶような店はちょっとだの、中年親父の紋切り型批判でしかない。
あれこれ差別せずに、もう少し広い心でラーメン自体を愛してもらいたいものだ。
畢竟、読んでいて苦々しい気持ちになる。
...と、自らのラーメンブログに即跳ね返ってくるようなことを書いてしまったが、やはりどんなにひどいかを読むよりどんなにおいしいか素晴らしいかを読む方がいいよなあ、と見識を新たにした次第。
なお、名古屋編で懐かしき「三吉」が取り上げられているが、巻末のレビューに載っている住所データは「らーめん三吉@荒畑」のもの。
紛らわしいのがいけないのだが、基本的に(関係はあれど)まったく別の店なので、改版があれば訂正をお願いしたい。
この本で取り扱われている「三吉」はもう存在しません。