スティーブン・キングの息子ということで、その事実だけが一人歩きしそうなもんだが、それに触れなくてもいいほどの実力の持ち主ということで、期待して読んだ。
700ページ近いボリュームで、文章密度も濃く、読み応えは充分の短編集。
ひっかかるものもあれば、ピンとこないものも中にはあるが、騒がれるのも頷ける出来栄え。
個人的に気に入ったベスト3は、奇想系だがジンとくる「ポップアート」、ちょっと古臭いけど「末期の吐息」、幻想と現実のバランスがいい「お父さんの仮面」となるかな。
父親がなんらかの形で絡む作品が多いなあ、とも感じた。
しかし思ったより読むのに時間がかかっちゃったな、これ。