『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』見ました。

金曜日。


今日は『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』を見ると決めていたので、そそくさと退社。
いったん家に戻り、軽く夕食をとってから、車でイオン三好のMOVIXまで。
途中、ガソリンを入れ、屋上駐車場に停める。
レイトショー価格でチケットを購入。前から6列目の中央で。前はガラ空き。みんな前の方で見たがらないんだね。後ろは結構詰まってたんだけど。
鑑賞。
終了後、即、「ザ・シネマハスラー」での宇多丸評を聴きながら帰途へ。
http://podcast.tbsradio.jp/utamaru/files/20090829_hustler.mp3
f:id:eleking:20090910093352p:image

第一章、第二章の時の僕の感想はこちら。
http://www.elekingweb.com/blog/archives/2008/08/20-1.php
http://www.elekingweb.com/blog/archives/2009/01/20-2.php
この作品に対する基本的な僕のスタンスは、「原作は結構楽しんだクチ」、「その実写映画化もミーハー的なノリで単純に楽しみにしていた」という素朴なもの。
その上で、第一章に関しては「まあまあ頑張ってるんじゃないの。なかなか楽しめたよ。」、第二章へは「詰め込み過ぎでめまぐるしく、映画だけ観てる人は筋わかんなくなってない?」という感想。
で、最終章の今回だが、はっきり云ってまったく期待していなかった。巷の評判がどうこう以前に、第二章を見た段階で「あ、これは無理だな、この先」と感じさせるものがあったというのが本当のところ。
で、臨んだ2時間半の上映だったのだが、長い、退屈、とは(いろんな意味で)感じなかった。
ある意味楽しんだとさえ、言ってもいい。
ただ、やっぱりダメな映画だとは思う、総合すると。

あれもやらなきゃこれもやらなきゃというのを、ここに来てもまだ無理矢理詰め込んだ感じ。
そのシーンは別にいらないんでは、もしくはそこ引っ張り過ぎと思える箇所がちらほら。
先の二作には「マンガとそっくり!」とかお気楽に楽しめる部分や遊びがまだあったのだけど、最終章にはその楽しみもほとんどない。ストーリー進行にさらに余裕がなくなっているから、あったとしても楽しみとして感じられないのだと思う。
宇多丸が、最終章の今回はここまでに拡げた大風呂敷を大慌てでたたんでいるだけ、という表現をしていて笑わされたのだが、実際はそのたたもうとしている風呂敷にさらにまだあれこれ詰め込もうとしているという印象かな。
たたむだけでもう手一杯のはずなのに、新しいエピソードはいらないでしょ。
例えば、ユキジの道場のシーンとか。武蔵出したかっただけ? みたいな。

そして試写会時には公開されなかったというラスト10分の付け足し部分は、内容的には原作でわかりにくかった部分の補足(何故「彼」が忘れられていたのかという説明。ここは蛇足ではなかったと思いたい)含めて簡潔に描いており、○○の少年時代の演技含めて悪くないのだが、エンドクレジット出た後にという構成のおかげで、終了後は客席やはり変な雰囲気になってザワザワしているので笑えてきてしょうがなかった。
ま、あんな感じでポツンと終わられても、という感じかな。

その構成を「下品」と評したのにはまったく同意するし、最低映画と酷評する宇多丸の論旨はいちいちもっともなのだが、わしの見方とはちょっと違うかな。
あまり重箱の隅を突いてもという。いや、そこ重箱の隅じゃねえだろ、という反論もアリなのだが。そもそもディティールにこだわっているのがウリの映画じゃないのかと云われれば、ハイその通りです。
ただわしとして思うのは、あの映画にリアリティ的なものはまったく求めてないけども、その分ハッタリ的なものをもっと気持ちよく効かせてくれれば良かったのにという不満だけ。
まったくなってないんだよね。そのことが一番ダメ。
ロボットが動き始めてからは、展開が「おバカな」怪獣映画になっちゃっていて、いや最初からこの映画をある種の「怪獣映画」として見ていた僕としてもあれはないだろう、と。
特に13号の特攻シーンはまるでムダ。原作と意味が違ってきちゃってるし。あまりにも唐突で失笑ものでしょ。万丈目の最期も含めて。

あと気になったとこを幾つか。
●マルオ&ケロヨンの石塚&宮迫は結局たいした見せ場なし。ああいう扱いなら2人の登場をバッサリ削ってしまっても良かったのではと思うぐらい。マルオがケロヨン手製のそば喰った時に「うまい」じゃなくて「まいうー」ぐらい言わせればいいのに。って、場面台無しになるけどw。
●小泉響子の存在感が第二章に比べてまったく薄くなってたのが残念。で、何故か第二章の時より似てないし。
●万丈目の石橋蓮司は良かったですよ、全作通じて。最期のシーン以外はw。
●あと、ユキヒロがベースって。やっぱドラムスティック持ってほしいでしょ。そんなにマンガのキャラとムチャクチャ似てるわけでもないし、このキャスティングは何? そしてチョイ役中のチョイ役と云っていいのに、何故メインキャスト扱いで名前が出るの? ポスターとか。
●そして何故に吉田照美&原口あきまさ。必要以上に目立ってるでしょ、他にもエキストラ的出演陣。ダイヤモンドユカイとかも。カメオというにはあまりにも不可解な人選...。

でも最初にも言ったように、2時間半,退屈はしなかったから偉いものだ。
少なくとも入場料損したとは思わなかったな。レイトショーで1000円だったけどもw。


帰る途中で、高校のクラス会に出かけていた長女から着信。
終バスがないので迎えにきて、とのこと。
原駅に直行し、長女を拾って帰宅。0時前。
風呂へ入って、PCに向かって感想を何本かつぶやいた後、ビールを飲んで就寝。

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