『約三十の嘘』 - 監督:大谷健太郎

約三十の嘘 特別版
『NANA』がヒット中の大谷健太郎監督の昨年末公開の作品。
昔チームを組んでいて、とある失敗からしばらくバラバラになっていたけども、再集結してまた一仕事企てる詐欺師達のストーリー。
舞台は寝台特急の中。映画の大半が列車の中というシチュエーション。主要登場人物も6人に絞られる。
場面転換は少なく、セリフだけで物語が進行していく。
役者達の演技もそのせいかどちらかといえば演劇的で、これが楽しめないとこの映画全体がツライかも知れない。
僕はなかなか楽しんで見ることが出来た。
演劇的なのは道理で、元は戯曲であるようだ。
コン・ゲーム的要素もほとんどなく、ひねりのある脚本でもないのだが、小気味いいテンポで飽きることはなかった。
役者陣がすべて役にハマっている。特に八嶋智人。軽薄でお調子者でありつつなかなかのキレ者という役だが、この役をするために彼が存在するのではないか、といった感すら覚えた。ま、ウマイのだろうけど。

音楽はクレイジーケンバンド。
タイトルチューンは「あぶく」だが、そこかしこで全編CKBの音楽が流れる。これたまりません。
既存曲や既存曲を基にしたBGMが大半ではあるものの、こうして映像をバックに流れると新鮮な感じ。
サントラ出して欲しいんだけど無理なのかしら。

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約三十の嘘

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