2008年春のバラエティ状況 番組編 その1

さて、芸人編ではまだナベアツとエドはるみのことしか書いていないのだが、ちょっとここでいったん番組状況の方に目を向けよう。

『M-1グランプリ』や『エンタの神様』をきっかけとするネタ番組ブームとくりぃむやさまぁーず等の中堅芸人のブレイクが結びついた2003年ぐらいからの今回のお笑いブームは、いつか終わる終わると言われながらも、その陣容を少しずつ変えつつも現在まで衰えることなく続いていると言っていいだろう。
そんな中、昨年2月ひょんなことから(番組打ち切りとなった『あるある大辞典』のピンチヒッターとして)登場した『爆笑レッドカーペット』が、予想外の人気を得、昨年だけでも何人かの新たなお笑いスターを産み出したわけだが、今春からレギュラー番組として毎週放映されることになった。
この番組のことに関しては初回の時から注目していたのだが、まさかこんな事態になるとは思ってもみなかった(笑。
ピーク自体はちょっと過ぎかけているような印象もあるだけに、レギュラー化を危ぶむ見方も多い。
レギュラー初回はうっかり見逃してしまったのだが、半年間の期間限定を宣言していたということで、番組の鮮度を作り手も見切っているところがあるのだろう。

この番組の成功は、「1分間で笑わせる」というショートネタスタイルが、手軽に楽しめるということで広い層に受け入れられたということなのであろう。
それだけにネタの消費も凄いことになっており、芸人殺しの番組スタイルともいえよう。
ショートスタイルということで、インパクト勝負とも思われがちだが、短い時間の中でもきちんとフリがあってオチがある構成のしっかりした芸が評価されることは変わらないようだ。

一方、実は『レッドカーペット』より先に3年ぐらい前から、「1分間で笑わせる」ことをテーマにした番組が存在しており、それがウンナン司会の特番『イロモネア』である。
この番組は、出場芸人が一発ギャグ・サイレント・モノボケ・ショートコント・モノマネの5つのジャンルでそれぞれ1分間の制限時間内に、会場からランダムに選ばれた5人の審査員を笑わせるというルールで行われる競技スタイルを取っている。

普段のネタとは違うスタイルの一分間という短い時間の中で芸人達が、勝手が違って狼狽えたり、機転を利かせてその場を凌いだりするのが見所の番組の筈だったのであるが、これが、『レッドカーペット』と同じく今春からレギュラー番組となってしまった。
ショートスタイルが普段のネタとなりつつある現状で、この番組の特性がどれだけ活かされるのか、いささか疑問に思っていたのだが、蓋を開けてみると視聴率的にもなかなか好調とのこと。
うーん、みんなそんなに1分間で笑いたいのか。

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Comments [2]

こちらではご無沙汰しております。
イロモネア、せっかく東京に居るんだから観覧に行こうと
調べたところ、まずハガキで応募→土日祝に催される説明会に出席
(限りなく面接に近いのではと想像・・・)→後日平日に収録参加と
あったので、夫に気兼ねして断念してしまいました。
そこまでしてあの会場に行く人は、笑う気満々か、
もしくは俺は笑わないよという対抗心メラメラの人の
どちらかしか居ないのではないでしょうか。

ちなみに、NHKのオンエアバトルはかなり牧歌的な雰囲気で、
観覧までのハードルはかなり低めのようです。
審査員がボールを放り込むあのマスィーンは、
テレビで見る以上にボロボロであると、
観覧に行った友人が申しておりました。

まいさん、どうもです。

そうか、「イロモネア」は観覧といっても〈重要な使命〉があるわけですから、そういうシステムになるのもしょうがないかなあと思いますね。
個人的には、あんな風にニヤニヤしたりムスっとしたりしている無意識の表情をTVカメラに撮られ続けるのはちょっと躊躇してしまいますなあ。

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