今月はまずまず好調。
なかなかバラエティに富んだ鑑賞ができた。
こういうごちゃまぜの観方がやはり自分に合ってる。
「貞子3D」を観に行くつもりなどまったくなかったのだが、流れで「リング」シリーズを観るなど、ためになったw。
アーティスト ( 2011 )監督: ミシェル・アザナビシウス B+
シンプルなストーリーにところどころギミックを入れてラストは粋なタップダンスでシメるという観ていて気持ち良い映画。登場人物の行動原理にやや疑問を抱かなくはない部分もあるがまあそれはおいといて、主演の二人も実に魅力的に映っておりサイレントでの画にハマっている。
捜査官X ( 2011 )監督: ピーター・チャン A
サイコミステリーぽい展開になるかと思いきや....、あれあれというウチに矢継ぎ早に繰り出されるあれもこれも。クライマックスもまだくるかまだくるかとお腹いっぱいに。僕は経験値低いけどずっとクンフー観てきた人にはご褒美のような映画なんじゃないかと。ビビる程おもろい。
邦題がちょっとアレだなあとは思うけども、前半の静も後半の動もどちらも吐くほど面白かった。ヘンでいびつでありながらキチンと抑えられるべきところが抑えられ、盛り上がるべきところが盛り上げられているのだもの。こういうワクワクするアクション、邦画でも観たいんですが。
チャーリーズ・エンジェル・フルスロットル ( 2003 )監督: マックG D
前作はかなりのお気に入りだったんで楽しみにしてたんだがなあ。オープニングのCG全開やり過ぎアクションでどっちらけ。もうマンガですよマンガ。空飛んでんじゃん、もう、生身で。物語も単純な筈なのに全然頭に入ってこないしこれはノレません。
バカヤロー! 私、怒ってます ( 1988 )監督: 渡辺えり子、中島哲也、原隆仁、堤幸彦 D
森田芳光総指揮のオムニバスシリーズ一作目。当時そこそこ流行ったよね。中島哲也、堤幸彦の劇場映画デビュー作が含まれているということで気になっていたのだが、双方ともあまり「らしく」ない作品で拍子抜け。相楽晴子の可愛さが唯一の救い。
続・激突!/カージャック ( 1974 )監督: スティーヴン・スピルバーグ B
本来『激突!』とは何の関連もないと聞いていたがまさにその通り。派手なカーアクションやサスペンスを楽しむ映画ではなく、ややおマヌケに見える延々と続くパトカーの隊列を愛でつつ『幸せの黄色いハンカチ』ばりの男女三人のロードムービーとして楽しむべき映画。
プラトーン ( 1986 )監督: オリヴァー・ストーン B+
もっと反戦映画的な地味な内容かと勝手に思っていたが、もうちょっと娯楽映画よりなのね。いやテーマ自体は重たいので単にドンパチを楽しむ映画ではないんだろうけど、無駄を省いたテンポのいい展開で緊張感のある戦闘や隊内部の対立を描く。主人公の内面はちょっと謎のままかな。
ソナチネ ( 1993 )監督: 北野武 C+
二年ぶりだが結構忘れてるもんだね。その中でも沖縄のあの道の風景は記憶に刻み込まれてるなあ。これはストーリーを追ってもしょうがない映画であると思うのだがどうか。個人的には緊張度が高すぎてやや肩が凝る印象。その分、相撲のシーンとかがやっぱ好きだなあ。
リング ( 1998 )監督: 中田秀夫 C+
初見。定評ある作品に対して失礼ながら、思ったより面白かったけども、そんなには面白くない。でもこれは、もうかなり消費され(ネタバレし)尽くしてしまった感がある作品に対してフェアじゃない感想かしら。後は竹内結子の幼顔に萌えるとか中谷美紀の出番の少なさに憤慨するとか。
WALL・E ( 2008 )監督: アンドリュー・スタントン B-
一回目の方が楽しめたかなあ。いや好きな作品なんですがもっとべらぼうに面白かった印象が。ま、地味だよね、こうやって落ち着いて観ると。キャラ達を愛おしく観賞しながらゆったりした気持ちで観るのが二回目以降の正しい見方かな。
らせん ( 1998 )監督: 飯田譲治 D-
ううむう。怖くないし面白いとも言い難い。でもつまらなくもない。佐藤浩市いいなあ、役得だなあ、という感想。中谷美紀はこっちで大活躍だが、活躍し損というか。
リング2 ( 1999 )監督: 中田秀夫 C
割と正しい続編のような気がするけども原作ファンにとっては...なんだろうか。『らせん』はなかったことにして楽しめた。怖い度も上。でも一番怖かったのは○○病院の患者の顔だったけども。不満といえば、井戸はともかく、ブラウン管からもやっぱやってほしかったなあ。
アビス 完全版 ( 1989 )監督: ジェームズ・キャメロン B-
完全版で171分。長すぎるのではと懸念していたが、たっぷり見応えがあった。物語のひとつの(文字通り)核となる核弾頭の扱いに違和感を感じるものの、SF的設定に頼り切らず適宜見せ場を作っているところに好感。その分、最後で一気にその部分が進行して呆気にとられるのだが。
奇跡 ( 1954 )監督: カール・ドライヤー C-
計算された流れるようなカット割り、輪郭のくっきりとした映像、無駄のない台詞、等々が印象的ではあるも、「信仰」とその具現化をテーマとした内容はシンプルだがやや近寄りがたい。その単調さは一方で非凡ではあるが、「最高の映画芸術」を実感するには一定の集中力が必要。
太陽がいっぱい ( 1960 )監督: ルネ・クレマン B-
前半のやや屈折した展開がいかにもフランス映画っぽくその構えで見続けたら途中から見慣れたサスペンス風になりやや気が抜けた。というか見慣れたサスペンス風にしてもその元祖に近い存在には違いなかろう。多くの模倣を先に消費してしまったからねえ。しかしドロンは美男。
スパイダーマン3 ( 2007 )監督: サム・ライミ C+
「赦し」を裏テーマに掲げたのであろうがあれこれヤリスギて「人はどれぐらいまでヒドイ事をしても許されるのか」大会になってしまっており、「物語のための物語」を細かく繋ぎ合わせた散漫な印象だ。娯楽編としては「2」のが上だが、今作にも妙な魅力があるのは認める。
ザ・ウォード/監禁病棟 ( 2011 )監督: ジョン・カーペンター B+
最新作ながらなんかカーペンターっぽくないねえ。物語を構成する要素がという意味で。でもシンプルで面白いのはカーペンター印。アンバー・ハードにノックアウトされたこともあり、かなり気にいった! 精神病院ものは独特な雰囲気があってじわじわくるねー。
狂った果実 ( 1956 )監督: 中平康 D
慎太郎原作・裕次郎主演の例のアレです。みんな早口で録音も悪いのかセリフが聞きとりにくいなあ。ラストのぐるぐるどかーん含めて僕にはあまり響かなかった映画。出てきた役者陣で一番印象に残ったのが岡田真澄だし。(ユージ似のw)
グリーン・ランタン ( 2011 )監督: マーティン・キャンベル C-
日本ではお馴染みでないキャラでいろいろ戸惑うことが多い。想像したものをなんでも具現化できるという何でもアリな能力を持つヒーローで、映像表現自体は面白いが、当然何でもアリな分、物語的な面白さは大幅に減じる。どこに焦点を置いて観れば良いのか判りにくい作品。
かもめ食堂 ( 2006 )監督: 荻上直子 C
何が起こるでもない物語だが不思議と飽きずに観られるのは小林・はいり・もたいのトリオの独特の存在感および演技に依るところも大きい。かなりしつこい反復演出ではあるがそれほどとも感じないのは異国の風情もあるのだろうが監督の力量ととっておく。嫌いじゃなかったよ。
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか ( 1964 )監督: スタンリー・キューブリック C+
Dr.strangelove他セラーズの演技は十分楽しんだが、この手の風刺的笑いは個人的にはあまり得意なところではない。名作の誉れ高き本作ながらやや退屈してしまった。それでもタイトルバックやミサイル落下シーン、ラストの展開の流れは好きかな。