DVD見るなんて随分久しぶり。それも映画なんて。
小説を読んだ時から、あの原作がどんな風に映像化されているのか気になってしょうがなかったので、思い切って借りてみた。
思い切って、というのは、今の生活形態の中でゆっくり映画を見るような時間がなかなか取れないからだ。しかもこれ2時間半以上あるし。
結局11時半過ぎから見始め、終わったのが午前2時過ぎ。
見る前は半分でやめて明日に回そうと思っていたのだが、結局最後まで見てしまった。
原作にほぼ忠実な内容。それなのに話の展開が読めない、どこへ連れて行かれるかわからない感じは映画にも引き継がれている。
ハラハラして目が離せないというのとは違うのだけども。
生島と綾が赤目に向かう部分からが特にじっくり書き出されている。原作では後ろの1/4ぐらいの部分である。
もちろんタイトルの由縁にもなってるし、クライマックスでもあるわけだから、わからなくもないのだが、展開的にはここで少し冗長になる。ただ映像は美しい。
個人的には、前半部分にもっとじっくり描いて欲しいエピソードは多かったのだが。特に晋平ちゃんとの絡みはかなりあっさりになってしまっている。
どう表現されているか楽しみにしていた「おつたいがなァ」の念仏の部分が変えられてしまっているのは何故だろうか、残念。
といってもバッサリ切られてしまっていると感じる部分は少なく、ホントにかなり忠実に映画化されている。
全体としてセリフはごく少ない。中途半端な設定(辞書のくだりやマネキン)とかもなくはないけども、その中でひとつの世界観がしっかり表現されていることに感服。
スクリーンで見たかった映画だ。